傾斜地保全研究分野 Slope Conservation Section, Research groupe of geohazards.
「 2011年度の活動記録 」
2012年2月25日
新潟県上越市・十日町市周辺にて、積雪調査を行いました。

 平成23年3月12日に発生した長野県北部地震によって長野県北部及び新潟県中越地方では崩壊や地すべりが発生しました。本災害は、中越地震や岩手・宮城内陸地震等と異なり、積雪期のしかも豪雪時に発生した点で大きな特徴をもっています。このため、深い積雪層で覆われた山地で地震動によって発生する崩壊・地すべりのメカニズムを明らかにするため、平成24年の積雪期に調査を行いました。
長野県北部地震による土砂災害の発生分布と調査地
(新潟県上越市安塚区伏野、十日町市松之山区中尾)
積雪密度調査(サンプラーを用いた20cmごとの積雪密度の計測)
積雪層の原位置せん断試験
(積雪層のせん断抵抗力を測定するため、ベーンせん断試験を実施)
積雪断面調査
(調査当日(2月23日)の積雪深は408cm)
雪の中での昼食
(冬期間の調査では暖かい食事が活力の源!)
中尾集落の積雪状況
(平成24年の冬も昨年とほぼ同様の豪雪)
中尾地すべり地でのせん断試験
(崩壊した左岸側で実施)

2012年1月27日
マレーシアで土砂災害調査を行いました。

マレーシア土砂災害調査(2012年1月27日〜2月4日)
傾斜地保全の松浦と山地災害環境の松四がUKM(Universiti Kebangsaan Malaysia)、JMG(Minerals and Geoscience Department Malaysia)のメンバーと、マレー半島及びボルネオ島における土砂災害の調査を実施しました。
【マレー半島:クアラルンプール郊外Puchongの宅地造成地の変状問題】
   保護林に隣接して造成されたPuchong地区
(自然保護林に隣接した丘陵地帯を切り盛りして高級住宅街が造成された。)
造成地北端部の道路に現れた変状(a)
(舗装面は波打ち、擁壁に沿ってクラックが発達する。)
造成地北端部に位置する民家擁壁の亀裂(a)
(造成地北部に行くほど変状は顕著となる。)
民家の門扉や塀に発達した亀裂(b)
(不等沈下が原因と考えられる。)

バナースペース

京都大学防災研究所
地盤災害研究部門 
傾斜地保全研究分野

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